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zoom RSS 水素・燃料電池実証試験プロジェクト18年度セミナー

<<   作成日時 : 2007/03/19 13:25   >>

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JHFCの18年度セミナーを聴講した。
結論から言えば、案の定大きな進展が無い。自らBack To The Basicと称して、基本に返って基盤技術のブレークスルー技術を探しているようである。
大きな課題はコスト(目標は1/100)特に触媒材料白金を節約する技術、そして耐久性(目標は2倍)を求める技術では電極材料の研究、電解質膜の研究各所で進められているものの、未だ実用化に至ってない。
最近のエネルギー事情から早期に普及して欲しいと思うのだfが、2010年5万代の目標とて無理であろう。
やはり、当面はHVからPHEVを普及して、エネルギーを変えていくことになると感じた発表会であった。
以下にその概要を記す。
平成18年度水素・燃料電池実証プロジェクト
JHFCセミナー 聴講報告

                                      
平成18年度のJHFCセミナーに出席したのでその概要を報告する。
今回は14年から17年までの5年間の第1期に継いで、18年度から始まった第2期5年間の最初の年の成果報告ということである。
主催者代表で自動車研究所の小林所長、来賓のエネ庁省エネ・新エネ部上田部長のご挨拶に引き続き基調講演「日本のエネルギー事情と戦略」と題してエネルギー経済研の小山堅理事が日本のエネルギー問題と新国家エネルギー戦略を解説した。その中の「運輸エネルギー次世代計画」と「新エネルギーイノベーション計画」が重要であると主張していた。特に目新ことは無かった。
1. JHFC活動報告実証試験推進委員長石谷久慶大教授からエネルギー技術の将来像、燃料電池自動車の
位置付けと実証試験の意義、第1期の成果と課題、第2期の概要と18年度の活動報告がなされた。
エネルギー技術の将来像として、短中期はCO2回収を含めた化石資源の有効活用、長期的には再生可能エネルギーの最大限活用と原子力の安定運転と言っていた。
燃料電池自動車の位置付けとして、エネルギーの電化・水素化は重要な技術であり,燃料電池自動車は本命の技術であるが、高いコスト、開発途上の耐久性、インフラ整備で実用化には時間を要する技術と始めて自認していた。
第1期の成果と課題では水素製造効率、総合効率、CO2排出量等が明らかになった他、課題として、コスト(FCV、水素)、貯蔵技術、耐久性・信頼性(寒冷地性能など)が明らかになり、これらの解決のためにはBack To the Basic(基本に返って)でブレークスルー技術を求める事が大切であるとの認識を明らかにしていた。
第2期事業は、実証車両に小型移動体(車椅子など)と水素エンジン車を含めて、22年度までの5年間で18年度は13億、19年度は18億(予定)、の補助金で進めるとのこと。実証試験の場所を中部地域(バス)および関西地域(小型移動体)にも広げことと水素貯蔵の高圧化と自動車およびインフラの省エネ効果の確認が目玉。
18年度の成果はステーション建設(大阪、関西空港、セントレアの3箇所)とフリート走行(FCV、バス)および水素吸着合金ボンベを使った小型移動体(カート、車椅子、自転車)の実証試験であった。なお、各種水素ステーションの効率推算が発表された。それによると、実用化段階で都市ガス改質方式では35MPaで68.1%75MPaで67.2%となっている。
2. 広報・教育活動報告
JARI荻野法一主任研究員より報告があった。(内容省略するが、意外と積極的に広報教育活動をしている。)
3. 特別講演(1)
「水素材料先端技術の最前線」と題して産総研水素材料先端科学研究センター長,九大村上敬宣(ユキタカ)副学長より講演があった。内容は金属疲労と水素の関係の話で、まだメカニズム解明・データベースの構築段階のようである。
4. 特別講演(2)
「燃料電池先端基盤技術の最前線」と題して、産総研固体分子形燃料電池 先端基盤技術センター長長谷川弘氏より講演があった。
燃料電池本格普及の課題は耐久性、小型化、コスト、低音始動、航続距離で現状に比べ
て目標は夫々、3倍、2倍,1/100、−30℃、2倍以上と大きな乖離がある。
スタックのコストは現状膜が5〜15万円/m2、触媒4〜8千円/kwで目標値は3千円、千円であり乖離は大きい。
研究開発として、触媒では利用率向上(Pt表面層触媒),高活性化(合金触媒など)、廉価材料(非貴金族食媒)を狙っている。幕では高分子電解質として廉価材料、高温作動化を狙い炭化水素ポリマー、新規材料の開発をしている。その他,セパレター、セル・スタックなどについても廉価材料、高性能化(水管理)の研究を進めている。

いずれの報告でも、BackTo the Basicで、ブレークスルー技術を求めて、基盤技術の研究開発を進めていることが伺えた。

5. 国内外調査報告
JARI技術参与丹下昭二氏より最近の国内外のFCVの動向調査報告があった。
米国DOEの水素関連プログラムの進捗状況として、水素コスト2.75$〜3.5$、電池システムコスト110$/KW、耐久性2000時間、水素貯蔵6wt%を2006年に達成し,ステーション9基FCV車両63台で実証デモを行い効率53〜58%、耐久性714時間を達成したと報告された。
欧州も意外と活発でEUフレームワークプログラム(FP)の中で水素・燃料電池関連予算は急増している。FP5(98−02)では145Mユーロに対してFP6(02−06)では300Mユーロ。
EUでは2020年の目標を次の様に決めた。
定置用FC 年間販売台数10万台〜20万台、システム出力〜100kw、コスト2000ユーロ/KW。自動車用FC販売台数40万〜180万台、システム出力80kw、コスト100ユーロ/kw。
ZEV規制の動向、FCVデモプロジェクト(DOE,CaFCP、CUTE/ECT0S)の状況について報告があった。(省略)
ドイツも水素・燃料電池技術革新プログラムを発表(06年7月)。期間06年から15年までの10年間、予算総額14億ユーロ(政府5億ユーロ)で、水素・燃料電池技術開発に資金援助を行いその商品化・市場化を促進する。
各社(ダイムラー、ホンダ、フォルクスワーゲン、フィアット)の開発状況、特殊な水素ステーションの事例の紹介があった。(省略)
FCの基礎技術の開発状況について国内外の動向調査報告があった。気になった報告は以下の通り。
バラード:73$/kw 寿命2116時間出力密度1470w/Lを達成。
旭硝子:フッ素系固体高分子膜の耐久性は解決(4,000時間達成)。残すは、ロバスト性能とコスト。
大同工大 堀教授:FCセルの今後の方向は「炭化水素系膜+白金合金触媒+メタルセパレター」
AIST(産総研):各種材料の研究をしている。
BNL:白金モノレイヤー触媒(カソード触媒)を開発中。
VW:高温メンブレンの開発
田中貴金属:白金の価格は4,500円/g 上昇傾向。20g/台の使用量でも枯渇の心配はない。
6.その他
(1)フリーと走行実証試験について(ダイムラークライスラー)、(2)燃料電池バス運行実証試験(トヨタ自動車)、(3)燃料電池小型移動体実証試験(大阪科学技術センター)
の報告があったが時間の都合で欠席したので省略する。 
以上

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
JHFCのレポートは信用していない。
又、石谷教授のスタンスも非常に不明確である。教授はFCへの関心が強く、EV否定論者であった。Well to Tankの計算論拠も不明確であった。このメンバーは産総研以外はすべて面識があるが、JHFCはFCに対しての学術的な研究を進め、政策誘導的な動きを避けるようにすべきだと考えている。
Anjin
2008/03/07 19:20

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