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zoom RSS 無茶庵の最近の寄稿文(その2)

<<   作成日時 : 2009/01/16 15:52   >>

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近頃学会のボランテアの仕事多くなり、このブログに手が回らない状態です。
罪滅ぼしに最近雑誌に寄稿した拙論を3件シリーズで掲載します。
まず今回は@原子力Eye2008年7月号に掲載された記事です。

原子力発電所の「設備利用率改善
プログラム」立ち上げを

世界最低レベルの設備利用率
近年がわ国の原子力発電所設備利用率(以下、利用率)が大きく低迷している。データ(1)で見ると、1997年から2001年の5年間の平均利用率が約81.5%に対して2002年から2006年までの5年間が約68.7%である。これは世界の原子カ国30カ国中最低の部類(25
番目前後)である。世界では90%を超える利用率を出している国もある。日本は13カ月に1度の定期検査制度の下で、 87 %程度が上限であろうが、世界との比較でも80%以上は期待して然るべきである。
この利用率低迷は国の経済に大きな影響を与えるばかりではなく原子力発電の信頼性を損ねかねず、また折角世界に誇る日本の原子力技術にも不信感がでるのでは、と
嘆いてばかりいられない。もはや、行動の時である。

利用率改善の認識と行動を
低迷の原因については色々な分析がなされている。特に日本は計画外停止の頻度が極めて少ないにもかかわらず、一度計画外停止があると、規制当局の厳格な原因追
究と徹底した再発防止の要請で停止期間が長くなっているとか、規制の強化で書類作成に現場が疲弊しているなどと言われている。 しかし、そのようなことを言っている状況ではない。利用率の20%低下による発電コストアップは5,500億円/年、CO2発生量増加0.6億トン/年(わが国総排出量の5%)、 CO2排出権購入費1,000億円了年で、わが国
の経済や環境対策に大きな影響を与えることは6月号で林氏が言っている通りである。
個々のトラブル原因究明と再発防止は大切だが、利用率低迷の原因解明と対策実施による利用率改善も重要で、電気事業者とメーカーがそのことを認識していないと
言われても可笑しくない状況である。このままでは、世界からも噸笑される事態であると認識して、関係各位の即刻の決断と行動による回復を強く望む。

過去の経験と米国の事例に学ぶべきわが国では過去、配管のSCC問題、 SGのチューブ問題、燃料の品質問題、そして計装システムの問題などで利用率が60%以下まで低迷したが、電気事業者、メーカーの当事者が危機感を持って「第3次改良標準化」を官学の支援・協力で立ち上げて80%台の利用率に持ち直した経験がある。当時のやり方にも反省の余地はあるが、少なくとも当事者トップのリーダーシップの下に懸命に取り組んだことを見習ってもらいたい。
また、最近では米国の利用率が驚異的に回復し高い実績をあげている。これは日本のやり方を見習った結果とのことだ。今度は逆に日本が、米国が実施した実効ある改善策を学ぶべき時だ。

実効ある対策で成果を
現状の利用率改善に向け、国をあげて取り組む「利用率改善プログラム」といったプロジェクトをも考えるべき時である。理由は何であれ、利用率が低迷しているのは、当事者の電気事業体とメーカーの責任であろう。受け入れた規制に対しては、キッチリ対処する努力をし、規制が不適切ならそれを正す努力をすべきである。
現場をあずかる当事者が現場も納得し、実効ある保全計画を捷案しなければ、理屈に強い先生が現場の実態に合わない規制ややり方を決めてしまいかねない。
今は規制側の力が格段に強く、過去の様に電気事業者とメーカー当事者の主導では動かないだろうが、一方規制側でも利用率改善は大事な務めであるはずである。
今こそ、電気事業者、メーカーと規制側が一体となって「利用率改善プログラム」を立ち上げ、利用率低迷の徹底した原因究明に基づく実効ある保全計画と規制手段を策
定し実行に移すとともに、トラブル時には早期立ち上げに全力で対応し利用率改善の成果を出してもらいたい。

(1) JNES「原子力施設運転管理年報」平成19年版
V-6「世界の原子力発電の状況」>

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