[無茶庵のエネルギ((原子力ーと自然)環境学習塾」

アクセスカウンタ

zoom RSS 無茶庵の最近の寄稿文の供覧(その3)

<<   作成日時 : 2009/01/16 16:30   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

その3として、本年1月に発刊された原子力EYE2月号に掲載された、中小型炉の実用化についての拙論を供覧する。
原子力の新しい可能性
-日本発の小型炉の実証試験を


脱炭素社会へ、原子力利用拡大を!
脱化石・低炭素社会の実現には電力などの1次エネルギーの脱炭素化と共に、 2次エネルギー(需要側)の脱炭素化も進めなければならない。
需要側の脱炭素は、運輸部門の脱石油(電動化、水素化)に加えて、製造業と業務用や家庭用を含めた地域の熱利用などの、比較的大規模な熟需要のエネルギーの脱炭素
化が重要である。
さらに、世界的な脱炭素社会の実現には中小国の電力のエネルギーも脱炭素化しなければならない。
国も、 Cool Earth-50「エネルギー革新技術計画」として21の技術を取り上げて、開発のロードマップを作ってある。その中に、先進的原子力発電として、次世代軽水炉、 FBRサイクルと共に中小型発電炉も取り上げてられているが、熱供給には触れていない。
電気出力10万kW、熱出力30万kW程度の小型炉による原子力熱電併給プラントは大型炉に比べて初期投資額が小さくて建設期間も短く、また燃料の入手と廃棄物の管理が容易で、運転保守が易しいなどの特徴を持つ。熟需要のエネルギーの脱炭素化には
有力な技術であろう。
また、このようなプラントは途上国への輸出にも向いており、熟源としては造水やオイルサンドからの石油生産などにも使え、多くの需要が期待できる。

小型炉の青写真はできている!
この種の小型炉はすでに以下のような研究が進んでおり、机上の設計はできている。
@高温ガス炉は日本原子力研究開発機構(JAEA)が実験炉を建設し水素製造の試験まで進んでいる。
A Na冷却の小型原子炉は4Sとして電力中央研究所と東芝で開発が進められ、すでに、米国NRCに型式承認を申請して事前説明まで進んでいる。
B燃料として無尽蔵にあり、入手し易いトリウムを使う溶融塩炉はトリウム溶融国際フォーラムで研究が進んでいる。
C熟電併給プラントの地域暖房への適用についてはスイスでは実用化されており、国内での設置も北海道大学で研究されている。
問題は机上検討の結果を如何にして実用化するかの推進体制である。

官・民一体となって実用化推進を
実用化の壁として次の3つが考えられる。
@開発実用化を主導する電力会社のような大きな需要者(事業者)がいない。
Aメーカーの米国での型式認定(設計認証)取得は、他国頼みを意味し、時間が掛る。
B日本の研究開発を推進する部門に元気がない。
かつて、日本は原子力の費明期に原子力研究所(現JAEA)と後の動力炉燃料
開発事業団(現JAEA)が研究炉や試験炉を自分で設置許可を取得し建設・運転した。最近は、 「もんじゅ」に引きずられ新しい実験炉の建設計画が出て来ない。
今こそ、 JAEAは自信を持って立ち上がり、原子力の可能性を世の中にアピールするような革新的な原子炉の開発実用化を率先して行うべきである。国も原子力委員会が中心になって、国内で実証試験を遂行するよう予算を獲得していくことが肝要である。
このような態勢ができて初めて、真に官民一体の開発体制と言えるのはなかろうか。

日本で実証炉を建設し実証しよう!
改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)は、電力会社が事業者として安全審査を受け、設置許可を取得して世界に先駆けて建設・実用化して見せた。小型炉は電力会社のニーズが低く、実証されていない炉を採用しようという事業者は出てこない。
国(JAEA)はプラントを国内で建設して、その可能性を実証することを期待する。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
無茶庵の最近の寄稿文の供覧(その3) [無茶庵のエネルギ((原子力ーと自然)環境学習塾」/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる